London学生の技術日記

ロンドン、学生、ブログ。

認識を改めてほしい、日本の大学生は優秀なのか?日本とイギリスの大学の差。

なんかGoogleで自動翻訳されるから英語で書く必要なくなったらしい。よかった。

 

今日はどっちがいい悪いはいわないけど、このまえ友人(東大に留学した経験がある)と話したときに同意した、イギリスと日本の大学の差について。

彼女は"They are smart by themselves, not by university education"っていう言い方をしていたけれど、ぼくも同意。

一般に言われてる、「日本だと入るのがむずくて卒業が簡単」は正しいと考えてるけど、もう少し具体的にこっちに来て感じた違いを。

 

受験について

日本だと受験がんばっていい大学入るのが価値観みたいなとこあるよね。ぼくは、それは学生の質を高める良い仕組みだと思う。一発逆転可能だし。良い大学に入るだけで人生が保障されるような社会だから浪人すればよいんだよね(家の経済事情が、とか批判は受け入れますが本題じゃないから無視して)。限られた時間で膨大な量の知識を詰め込まないといけないって言う経験とか、多科目のマネジメント能力、時間配分力はそこそこ人生で役に立つ。

イギリスだとAレベルっていうセンター試験みたいなものがあって、主にはそれに基づいて入学の是非が決まるらしい。高校の成績も加味されるのかな? 学部からこっちにきてる中国人は高校の成績、Aレベル、IELTSって言ってた。

激しいEntrance Examってやってんのアジアだけな気がする。

 

入学後について

日本の大学生は勉強しないよね。成績に気を配っている人も少ないんじゃないかな。ぼくのいた”有名国立大”は結構成績大事にしてた人多かったように思うけども。それより就職活動で話せるエピソードをつくるために色んな活動する。企業も大学の成績は見ないしそっちの方が大切だと思ってる。 

 

イギリスだとあんまりサークルは発達してないように思う。せいぜい週に数度とかの頻度。(大学とサークルに当然寄るとは思う)
で、成績の重要度が日本とは桁違い。学部成績は4つか5つくらいに分類されて、First, upper second, lower second, third, 一番下 とかって分かれるんだけど、(GPA換算だと3.5以上が最上位、2.0以下が一番下って感じかな)、大学院は lower second以上じゃないと出願資格がないし、一番下の成績で卒業したら文字通り就職先がないらしい。企業のエントリーに成績は必ずきかれるから企業のリクルーターはまず大学名見て、次に大学の成績見て、最初のスクリーニングをする。

一回就職活動をこっちでしたときに、登録FORMが"Oxford","Cambridge","Imperial","LSE","Other" だったことがあって笑った。

ケンブリッジを最下位の成績で出たある人はいま掃除のアルバイトしながら就職先探してるらしくて、シビア。それって移民の方々がやってそうな仕事だよね。

だからみんなかなり勉強してる。学部によって忙しさのレベルは異なるだろうけど、一番忙しそうにしてたのは化学系と物理系の人かな。ちなみに彼女は小保方さんが自殺したと思っていたので訂正しときました、まだ生きてるって。

で、コースワークとか試験は、入学後の勉強は圧倒的にイギリスの方が難しい、し、量が多い。これは"They are smart by themselves, not by university education"の彼女も言ってた。試験に関して、日本の教員の試験の出し方は過去問の数値を変えただけの問題が多いし、そんなに難しくないしね。ぼくの出身大学・学部だけがそうなのか?どうなんだろ?

で、こっちコースワークがむずかしすぎ。模範解答がただの論文で、「この論文を読んでください、なかに答えがあります」みたいな感じで10ページくらいの論文わたされることしばしば。

 

最終的には同じ

学部卒業時点で、到達点は同じだと思う。ただイギリスの方が入学時点での能力の差に大きなボラティリティがある。受験が激しくないからね。でもその分コンスタントに勉強する必要があるから、卒業時点では似たようなもん。日本の大学生も勉強してる人はしているしね。

 

でもたまに東大生とか京大生でむずい受験くぐったからプライド高くて、「論理的思考では勝ってる、英語ができないだけだ俺らは」みたいに思ってる人いるけど、ごく客観的に言って別にそんなことないよ。負けてないかもしれないけれど、圧勝じゃないよ。引き分け。しかも英語できないから総合的には、負けてしまうんじゃない?

ていうか、そう言う人は本物に会ってないだけ。日本に来てる留学生のレベルで判断しない方がいい。冷静に考えてみ。日本を留学先に選ぶ外国人って、アメリカの大学か英語圏の滑り止めで来た人だよね? 自覚しよう、日本の時代は終わりつつあるよ。

 

危機感もとう。東大・京大に限らず、他の大学生も。

これからの時代、つくるんでしょ?

 

 

 

 

AIに関する個人的イメージと失われる職業にたいする批評

最近スペイン人の友達にブログ始めたぜって言ったら、英語にしてくれって言われたから英語の記事投下するかも。どうもtoberです。今日は人工知能について。

 

政府が人工知能の政策を協議しているよね。人工知能を制御する政策を考えようとかって。職業を奪うって誰かがいってるし、みんなそう言われてるからそんな気持ちになってる人が多いように思う。

でも本当だろうか? ぼくは、正直、ほんとか?笑 サイエンスフィクションだろ笑って思う。そっち系の学問を学んでいる学生としてはすごく不自然な気がしてならない。

少し前に「ビッグデータはTeenagerのSexみたいなもんだ、誰もしたことないのに他人はしてると思ってる、だからみんなしてるふりをしてるんだ。」* みたいな言葉がはやったけど、人工知能に関してもそれと似てる。

 *http://www.cambridgewireless.co.uk/sigs/bigdata/

 

世間一般の人は、人工知能ってなんだとおもってんだろう?たぶん日本人は人工知能って聞くと自律的に動くターミネーターみたいなものを想像しがちなんだと思う。鉄腕アトムみたいな。でも、仮にもそっち系を学習している学生的には、まだまだソフトウェアの域を出ない。データからデータを予測したり分類するソフトウェアが超発達したっていうイメージで正しいと思う。色やピクセルデータから画像を分類する画像処理。波長の連続した時系列のデータから意味を分類して音声認識。そんな感じ。

 

で、連続時系列の画像データはビデオになるから、障害物を分類することで自動運転車が可能になる。その程度なんだよね。すごいデータ予測分類ソフトウェアが完成しつつある、僕はそんなイメージ。

 

まあ確かに世の中にはいろんな仕事があるし、なくなる仕事もでてくるだろうよ、そこに異論はない。

 

ホントにその職業なくなんの?

なくなりそうな職業順位は、こんな感じ。

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出典(*http://ideasity.biz/jobs-replaced-by-machie-ranking

 

順位表をみると、大きくパターンに分かれると個人的には思う。
1.情報を判断するだけの仕事(秘書、運転系、管理人系)

2.ソフトウェアとしての人工知能以上に、ロボットの発達が必要なもの。(調理とか作業員)

3.販売系の仕事

 

1.情報を判断するだけの仕事、に関してはぼくも同意するよ。これはきっと危うい。運転手とかは周囲の3次元空間情報を判断してハンドルを制御する、ただそれだけだし、きっとソフトウェアの方が人間より上手だよ、疲れないし。秘書も同様。

2.ロボットの発達が必要なやつ
これはロボットが本当に細かく動けるか、人間の所作を再現できるかにかかっているよ。寿司ロボットが回転寿司で調理しているけど、人は高給寿司にいくことをやめないよね。細かい作業、修行が必要な仕事達はのこる。逆に、おおざっぱな作業をする人たちはあぶないだろうね。

 

3.販売
これがおおいに疑問。アマゾンがめちゃ発達するとかそういうことなのか?たとえば、人工知能にこれがお勧めですよ、って言われて、人は物を買うんだろうか?e-cなら買うでしょう、そりゃ。でもセールスって、本質的にはコミュニケーションが必要な作業で、相手の顔色をうかがって、推し引きしながら相手が必要なものを提示していく、こういう作業じゃないのかな?注文をきいて与える決済するのは、ロボットなんだよね、自動販売機。それを人工知能とよぶにはあまりにお粗末。

仮に、ロボットの人工知能が過去の顧客情報から最高に好みのものを推薦できたとして、顔色を画像処理して相手の心情を推測できたとして(ハードル)、音声処理と発話によって顧客のご機嫌をとったとして(ハードル高)、人工知能の顔が人間と見分けがつかなかったとして(ハードル高)

そんな人工知能に勧められた商品を、快く買えるのだろうか。機械に勧められた商品って薄気味悪いと思ったりしないんだろうか。人間は人工知能を”信頼”しきれるんだろうか。人工知能とロボティクスに大して人間が"あたたかみ"だったり”おもいやり”を感じ始めたらおしまいだと思う。でも人間が物を買いたくなる瞬間、意思決定の瞬間って言うのはあまりに複雑で、人工知能はまだ至らないとぼくはおもう。

 

なんか最後サイエンスフィクションみたいになったけど、人工知能とかロボットが算出した結果をどれだけ信頼できるかにかかってくると思う。どんなにいい予測をしたとしても当分は管理する人間のGoサインが必要だ。人工知能のアウトプットをそのまま受け入れるように人間がなったとき、それは思考停止に近い状態だし、シンギュラリティも近いのかな。

 

結局は頭使ってる人かスキルフルな人が市場では残っていくんだろうね。

 

 

 

日本人活性化への道、大学ランキングとイノベーションとGDPを添えて。

、こんにちは。皆さんは日本って言う国が最高にクールで、技術も発達してて、世界でも有数の恵まれた国だ。って思ってませんか? ただ、海外で暮らしている時、大学生として大学にいる時、日本という国の存在感は、悲しいかな、あまりにも小さいです。なぜでしょう?

 

日本は、犯罪率も低いし、安い値段でとてもいいクオリティの物を買える、日本はすごい良い国だとぼくも思います。でも端的に言って、日本人まじ少ない。誤解を恐れずに言えば、中国に負けてるんだよね、存在感が。絶対的な人口でもそうだし、優秀な人間もきっと日本人の方が少ないように思う。比率だとわからないけど。比率なら日本人が優秀だと信じたい。

ロンドンで暮らしてるし、色んな国、大学行ったことあるし、世界から見た、日本という国の存在を大きくするにはどうしたらいいのか考えたいと思います。

 

現状

いま、大学ランキングは東大は43位に下降して、日本の国民一人当たりGDPも昔は3位だったころもあったけど、今は26位だよね。これって、あまりに寂しいと僕はおもいます。そうですよね? (大学ランキングは英語圏に有利でそもそも信憑性ないとか、GDPは正しい指標じゃないっていう人たまにいるけど、他に国の存在感、産業の強さ、何で測るのかわかんないから続けます。)

これGDP per capita の推移表です。

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実際友人に聞いてもなんでこの大学選んだのかって、理由はランキング(世界的な知名度)と教授の研究のどちらか。大学生の日本の存在感は大学ランキングに、産業の存在感は1人当たりのGDPに出ているよね。ヨーロッパの人間は進学先として日本は選択肢に入らない、英語圏じゃないし。日本における東大ブランド(「東大だから就活強いとか、出世早いとか」)なんて海外じゃゼロだよ。UTって言ったら What? University..Tronto? Texas.って言われるよ。

 

原因

なにが原因なんだろう? 最近友達と会話してて、「どうして日本の経済は改善してないの?不況なぜぬけだせないの?」とか聞かれたけど、知らないです、ぶっちゃけ。日経新聞読んでください、英語版で。バブルの話も興味ないね、2000年ごろまで日本は4位だったんだからね。

おそらく中国韓国台湾が安くていい製品作るようになったからっていう言説が正しいんだろうと個人的には思います。で、「 Innovation が必要だ」ってなるんだよね、世間ではそう言われてます。

 

で、このInnovationが何で起こってないんだって言う話だけど、ここに国民1人あたりGDPと大学ランキングが関係してるとおもう。

大学って、学問とか研究、科学をする場所で、科学って言うのは人類の新しい知見を生む行為だから、innovationなんだよね。Facebookみたいに破壊的じゃないにせよ、研究者たちは日々新しいことは生んでいると思うね。大学の力が落ちる、大学ランキングが下がってきてるって言うのはそのイノベーション力が落ちるっていうことと無関係ではないよね。関係大あり。

シンガポールの一例を見れば、可能性は大きいと思う。英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が1日発表した今年の「世界大学ランキング」で、東京大は43位(昨年23位)と大きく順位を落とし、26位のシンガポール国立大(同25位)にアジア首位の座を明け渡した。

これシンガポールのGDP per capitaの順位推移ね。

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大学ランキング、GDPを上げる策は

大学ランキングをあげれば、イノベーションが増えて、GDPも上がる言説、です。

じゃあどうやったら、大学ランキングはあがるのか。それは、大学ランキングはどう計算されるのかを考えれば早い。http://www.topuniversities.com/university-rankings-articles/world-university-rankings/qs-world-university-rankings-methodology

主に、Academic Reputation評判(40%), Employer Reputation評判(10%),論文引用数(20%),国際比率(10%), 教員学生比率 (20%) 、で重みづけで計算される。

 

優秀な教員、研究員、phd学生がいれば、学問的評判と論文引用数は上がる。これは間違いない。じゃあ優秀な人材はどうやって育てればいいのか? 

 

日本人の優秀な人材はもうすでに東大京大に集まっていると思う。あとは研究をしたくなる環境を整えるだけで良いと思う。研究者を受け入れる企業、産学連携、研究を事業にしやすくする仕組み、研究者にビジネスマインドを与えるというそんな取り組みは始まってきてるよね。素晴らしいと思う。

 

外国人は? 優秀な外人が日本をPhDで選択するだろうか?海外だとPhDは職業なんだよね。学生じゃないんだよ、もはや。日本だと学生支援機構の奨学金もらうとか博士課程の人が言うけれど、問題外。せめて欧米みたいに初任給程度の給料が出ないとやってられないよね。新しい人間の知を探してるんだから、安い給料で買いたたかれるなんてありえない。あと、日本は大学内だけでも英語が通じるっていうブランディングを海外に向けてしないと難しい。

(たまに勘違いしてる人いるけど、理系の博士課程は決して趣味に走った物好きじゃないよ。Academicな発展なしに産業は発展しない。文学とかの博士は知らんけど)

 

英語力という観点で言えば、日本は日本語で論文書くけど、海外だと英語があたりまえ。イタリアとドイツは自国の学会に出すのでも英語を使うんだよね。議論は母国語らしいけども。これって論文が引用される確率を格段に高めているし、自国の大学成果を海外に知らせる機会が段違いだよ。日本もせめてWritten Languageからなんとかならないんですかね。

 

研究環境と英語。これが大学ランキングを高める2要素。

 

で Innovationを起こそう。MBAなんて行ってる暇ないよ、ビジネスマンは。英語勉強して世界の学問にアンテナはろう。

 

日本人がお金持ちだともう一回思われるようになれば、きっと日本の存在感はまたつよくなるよ。(ストック増やすにはGDPというフローを高めないと!)

 

きっと長い戦いになるね。官僚、政治家に、とどけ!